林産婦人科-はやし通信

はやし通信

妊娠検査薬はいつから使える?

2019年08月02日

妊娠検査薬について

 

 

妊娠検査薬は、尿中のhCG(ヒト絨毛性ゴナドトロピン)というホルモンを測定することによって、妊娠をしているかどうかを判定する目安になるものです。

 

「赤ちゃんが欲しいと待っている妊活中の方」

「生理が予定日になっても来ないな」

「ちょっと体調がおかしいな」

 

もしかしたら妊娠したかもと思ったら、まず試したい妊娠検査薬。

 

薬局やドラックストア等で販売しており、手軽に妊娠しているか判定できます。

チェックワンやクリアブルー、ドゥーテストなどいろいろな種類があります。

 

 

 

妊娠検査薬って、どんな仕組みなの?

 

 

女性の体内では、妊娠すると「hCG(ヒト絨毛性ゴナドトロピン)」というホルモンが分泌され始めます。

 

hCGホルモンは妊娠すると急激に増え始めます。

 

妊娠検査薬では尿のなかに含まれるhCGホルモンに反応し、規定値よりもhCGホルモンが多く含まれると陽性反応があらわれます。

 

一般的な妊娠検査薬は、尿中のhCGの量が50mIU/ml以上あると、陽性と判定されるようです。

 

 

 

いつから、陽性反応が出るの?

 

 

一般的な市販の妊娠検査薬は「生理予定日の約1週間後から」判定できるとされています。

 

それは、一定以上の尿中hCG濃度がないと正確な判定が難しいためです(妊娠していても陽性反応が出ないなど)。

 

hCGが尿中に検出されはじめるのは妊娠4週頃からで、生理予定日の約1週間後からhCGの分泌量が大きく増え、妊娠検査薬でほぼ正確に検知することが可能な濃度になります。

 

妊娠前の最終生理開始日を妊娠0週0日と数えますので、妊娠4週0日は次の生理開始予定の日にあたります(平均的な28日周期の場合)。

 

少しでも早く妊娠の事実を知りたいと、定められている判定可能なタイミングよりも前に、”フライング検査”をしてしまう人も多いのではないでしょうか。

 

1日でも早く知りたいという気持ちを抱くのは当然のことですが、陽性が出たからと言って妊娠が確定したわけではないので注意が必要です。

 

妊娠反応があったものの、超音波検査で妊娠が確認される前に、生理様の出血とともに流産してしまうこともあるからです。

これは化学(的)流産と呼ばれる状態です。

 

「陽性反応が出た」「生理が遅れている」「生理がこない」「妊娠かな」と思ったら、まずは病院を受診してください。

 

 

 

早期妊娠検査薬とは?

 

 

早期妊娠検査薬とは、一般的な妊娠検査薬が生理予定日から1週間後に使用するものに対し、1週間以前から使用できるものになります。

 

1日でも早く知りたいという場合には、早期妊娠検査薬を使用されると良いでしょう。

 

日本製の早期妊娠検査薬の場合、一般的な妊娠検査薬と使い方は同じです。

 

 

 

早期妊娠検査薬と一般の妊娠検査薬は一体何が違うのでしょうか?

 

それは、それぞれのキットが反応するhCGホルモン濃度が違うのです。

 

一般妊娠検査薬の場合は、多くのものが濃度50mIU/mLで反応するようになっています。

それに対し、早期妊娠検査薬ではその半分の濃度25mIU/mLで反応するようになっています。

 

つまり、早期妊娠検査薬では少ないホルモンに反応するということ。

ホルモン分泌の少ない早い時期でも、検査が可能であるということになります。

 

一般的な妊娠検査薬は「第2類医薬品」のため病院や薬局、ドラッグストア、インターネットでも購入可能です。

 

一方、早期妊娠検査薬に関しては「医療用体外診断用医薬品に」あたるため薬剤師のいる薬局でしか購入出来ません。

 

早期妊娠検査薬を購入されたい場合には、薬局で取り扱いがあるか問い合わせてみましょう。

 

 

 

早期妊娠検査薬

チェックワンファスト(株式会社アラクス)

 

 

現在、唯一の【日本製】早期妊娠検査薬「チェックワンファスト」です。

 

生理予定日当日から使用することができ、非常に高感度です。スティックタイプなので衛生的で、使いやすい点も魅力です。

 

薬事法の改正により、薬剤師さんのいる薬局でしか購入することができませんので、購入の際はご注意ください。

 

 

 

病院での妊娠検査内容は?

 

 

妊娠判定のために初診で行くと、一般的には以下の内容を検査することになります。

 

 

・尿検査、血圧測定、体重測定

・問診

・妊娠反応検査(尿検査)

・内診(経膣超音波検査)

※患者さんの状態により別途検査をおこなう場合もあります。

 

 

初診時に、どういう条件がそろえば、妊娠となるのでしょうか?

医師が重視するのは、赤ちゃんの心拍が確認できるかどうかです。

 

子宮内に「胎嚢(たいのう)」と呼ばれる赤ちゃんが入る袋が確認できたとしても、その袋の中で赤ちゃんが生存していなければ妊娠成立とは判断されないのです。

 

 

 

妊娠検査初診時の費用は?

 

 

妊娠・出産は正常な経過であれば、健康保険適用外となり自費診療となります。

 

 

妊娠検査初診時に、妊娠反応が陽性の場合、

妊婦健診扱いとなりますので初診妊婦健診料6,000円となります。

2回目以降妊婦健診料5,000円

※別途検査をおこなった場合、費用がかかります。

 

妊婦さんの負担を減らす制度『妊婦健康診査受診券(補助券)』についてはこちらをクリック

妊婦健康診査受診券について

 

 

妊娠検査初診時に、妊娠反応が陰性の場合、

初診料2,700円+妊娠反応検査2,000円=4,700円

※別途検査をおこなった場合、費用がかかります。

 

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