更年期障害
更年期は何歳くらいから?
女性ホルモンの分泌が始まるのが思春期ですが、反対に規則正しかった女性ホルモンの分泌が不規則になり始めるのが更年期です。
更年期とは、閉経をはさんだ前後、約5~6年の間です。
閉経の時期は、人によって違いますが、平均51才です。
したがって、年齢の個人差はありますが、45~55才頃までが更年期となります。
更年期障害とはどんな病気?
更年期には卵巣の機能が低下し、女性ホルモン(エストロゲン)の分泌が急激に減少していきます。
その結果、ホルモンのバランスが崩れ、月経周期の乱れやエストロゲンの欠乏により心身にさまざまな不調があらわれます。
症状の種類や強さは個人差がありますが、更年期のさまざまな不調を「更年期症状」といい、仕事や家事など日常生活に支障をきたしてしまうほどの重いものを「更年期障害」といいます。
更年期障害のおもな症状
のぼせ・ほてり・めまい・多汗・動悸・頭痛・冷え・肩こり・不眠・情緒不安定・無気力・イライラ・憂鬱など人によりさまざまな症状があります。
更年期の症状は身体の変化だけではなく、気持ちにも影響を受けるのが特徴です。
更年期障害はしかたがない、我慢するものだというのは間違いです。
治療をすれば症状はかなり改善します。
子育ても終わってさあ、これからという時にやってきます。
ご自分のホルモンの状態をきちんと把握し、日々の生活を楽しく過ごすためにも、まずは受診されることをお勧めします。
治療について
血液検査にて血中の女性ホルモン値を調べて、その値を参考にします。
健康的な生活を意識し、食事や運動を心がけ 日々の生活習慣を見直してみましょう。
・バランスの良い食事
バランスのよい食事により、血圧やコレステロール下げ、生活習慣病や骨粗しょう症の予防につながります。
・適度な運動
体を動かすことにより血行がよくなり、肩こり、頭痛、腰痛などが改善します。
また不眠やストレス解消にもなり、気分がリフレッシュされます。
・漢方療法
漢方療法は全身の状態を整え、体の変調に対する調整力を高める働きなどによって、ホルモンや自律神経の乱れを整え、不快な症状を和らげるのに大変効果的です。
身体にやさしい治療法ですので、初めて治療される方におすすめしています。
・ホルモン補充療法(HRT)
更年期障害の主な原因がエストロゲンの減少にあるため、少量のエストロゲンを補う治療法です。
飲み薬、貼り薬、塗り薬などいくつかのタイプがあり、またその投与法もさまざまです。
よく話し合いながら、その人に合った最適な治療法を選択していきます。